シオンと暮らしてわかったこと|噛み癖、出費、そして小さな幸せ【お迎え物語⑧・最終話】

はじめに:シリーズ最終話

おはようございます、春紡です。

第7話では、去勢手術を乗り越えたシオンの様子をお届けしました。

そして今回、第8話が「シオンのお迎え物語」シリーズの最終話となります。

お迎えから約3ヶ月半。

この間に経験した噛み癖との戦いと、保護猫と暮らして感じたこと、そして実際にかかった費用の総まとめをお届けします。


噛み癖との戦い:猫社会を知らないシオン

お迎え直後から始まった噛み癖

第5話でお話ししたように、シオンは兄弟や他の猫と遊ぶ機会が少なく、猫社会を学んでいません

その影響が出たのが、噛み癖でした。

家に来てすぐから、噛む行動が始まりました。

噛む対象の変遷:

  1. 最初はケーブル類
  2. 次に家具
  3. そして人間

ケーブル類への対策

最初にターゲットになったのは、ケーブル類

充電ケーブル、パソコンのコード、各種家電製品のコード、イヤホン。

噛まれると危険なので、すぐに対策を取りました。

実施した対策:

  • 可能なものはすべてケーブルカバーで保護
  • 難しいエリアはワイヤーネットで囲む
  • シオンが触ったり噛んだりできないように完全ガード

効果:

この対策は効果があり、ケーブルへはあまり噛まなくなりました。

ただし、新しいものへは興味からかとりあえず噛むという行動は続いています。

家具への噛み癖

次にターゲットになったのは、家具

特に、私や同居人の匂いがつきやすい座椅子などは、今でも噛みます。

「自分の匂いをつけたい」という気持ちなのか、「かまってほしい」のサインなのか。

完全に止めることは難しく、今も試行錯誤中です。

人間への噛み癖:かまってほしいサイン

そして、人間にも噛んでくるようになりました。

どんな時に噛むか:

  • かまってもらえない時
  • 気を引きたい時
  • 遊んでほしい時
  • とにかく人のそばにいたいとき

最初は穴が開くんじゃないかと思うほど強く噛むこともありました。
※何度か噛まれたところがあざになっています笑

病院でのアドバイス:ケージに入れる

タイミングよくワクチン接種がありその際になにか気になっていることはありますか?
とのことでしたので、動物病院で相談したところ、こんなアドバイスをもらいました。

「やりすぎた時は、ケージに入れてみてください」

噛むことがエスカレートした時、少しの間ケージに入れて、クールダウンさせる。その際には極力顔を合わせないで、放置すること。

効果:

シオンは賢い子なので、やりすぎるとケージに入れられることを理解したようです。

最近は、あまり強く噛まなくなってきました。

ネットでは噛んできたときはおもちゃに置き換えたり、その場を立ち去って無視するという対策が散見されていたのですが、噛む理由が遊んでいるではなく、人にかまってもらいたい、人のそばにいたくてなので、おもちゃではごまかせなかったり、立ち去ってもずっと後をつきてきて今度は足に噛みつくだけで、ほとんど効果がなかったので、ゲージに入れるというのは、的確なアドバイスでした。

噛み癖の現在

完全になくなったわけではありませんが、だいぶ改善されました。

  • ケーブル:ほとんど噛まない
  • 家具:まだ時々噛む
  • 人間:強く噛むことは減った

猫社会を知らないシオンにとって、「噛む力加減」を学ぶのは時間がかかること。

焦らず、気長に付き合っていくつもりです。


お迎えから3ヶ月半:実際にかかった費用の総まとめ

保護猫をお迎えする時、「どのくらいお金がかかるの?」という不安があると思います。

無責任にお迎えしたくないという方の判断材料に。

これからお迎えする方の一押しに。

そんな想いで、実際にかかった費用を公開します。

※シオンは現在生後約5ヶ月半、お迎えしてから約3ヶ月半です。

初期費用:お迎え準備にかかった費用

第3話で詳しく書いた初期費用。

初期費用の合計:約25,000円(第3話参照)
※お迎え後すぐに脱走侵入防止扉を作成しているので、お迎え費用にいれて、約30,000円でもいいかもしれません。

医療費:健康を守るために

ワクチン接種:

  • 1回目:保護主さん負担(譲渡費に追加でお支払い約7,000円)
  • 2回目:約7,000円

去勢手術:第7話参照)

  • 診察料:約1,000円
  • 去勢手術費:約24,000円(血液検査込み)
  • 乳歯抜歯費:約2,000円×2本
  • タクシー代:約1,500円
  • 合計:約30,000円

健康診断:

  • シオンの場合、保護主さんが最初の検査をしてくださっていました
  • 去勢前の血液検査で異常がなかったため、次回は1年後もしくは次回ワクチン接種時に予定
  • 費用目安:15,000〜30,000円(検査内容による)

医療費の合計:約44,000円(初年度)

月々の生活費:日々のお世話にかかる費用

フード代:月約5,000円

  • ロイヤルカナン/ピュリナワンのドライフード・・・各1袋をだいたい現在は2-3ヶ月で消費中
  • ウェットフード・・・3.4日おき、もしくはドライフードへの食いつきが悪いときに

トイレ砂代:月約3,000円

おやつ代:月約1,500〜2,000円

その他消耗品:月約2,000〜3,000円

  • おもちゃ
  • ケーブルカバー
  • ワイヤーネット
  • 爪とぎ など

月々の生活費合計:約11,500〜13,000円

3ヶ月半の総費用

概算:

  • 初期費用:約25,000円(第3話参照)
  • 医療費:約44,000円
  • 生活費:約11,500円×3.5ヶ月=約40,000円
  • 合計:約11万円

こちらに譲渡費用が別途必要になりますので、譲渡費用と追加で買っている物を合わせるとざっくりと15万円ほど現時点でシオン代という形になります。

費用について思うこと

正直に言うと、お金はかかります

でも、それはペットショップでお迎えしても同じです。

ペットショップでは猫の購入代金(数万〜数十万円)が、保護猫には譲渡費用(団体・保護主さん、猫の状態などによって変わります)初期費用、生活費と別に必要です。

猫の幸せを考えれば、当然の費用だと思っています。

譲渡費用は保護期間中の医療費、食費、検査代などや保護活動に必要な経費が主かと思いますので、金額固定の場合もあれば、細かくお迎えする猫に合わせて変動になっている場合もあるので、各保護主、保護団体へ確認が必要になります。

工夫次第で節約も可能

  • 初期準備は100均DIYで節約
  • フードはまとめ買いで少しお得に
  • おもちゃは手作りでも十分楽しめる
  • ケーブルカバーやワイヤーネットも100均活用

工夫次第で、節約できる部分もあります。


保護猫と暮らして:3ヶ月半で変わったこと

一番良かったこと:家が明るくなった

保護猫を迎えて、一番良かったこと。

それは、家の中が賑やかになったことです。

同居人と2人だけの時より、笑いが増えました。

シオンのいたずらに笑い、シオンの寝顔に癒され、シオンの甘えん坊ぶりに微笑む。

家が明るくなりました。

生活の中心がシオンに

生活の中心が、シオンになりました。

「今日のご飯は何がいいかな」 「おもちゃ、これ気に入るかな」 「体調は大丈夫かな」

すべてがシオン中心。

でも、それが嬉しいのです。

早起きになった、掃除も毎日に

生活習慣も変わりました。

早起きになりました。

シオンが朝早く起きて、ご飯をねだるから。

毎日掃除機をかけるようになりました。

シオンがいない時は、コロコロだけで済ますことも多々ありました…。

でも今は、シオンの健康のためにも、毎日掃除機をかけています。

シオン様々です。


これからのこと:シオンとの暮らし

シオンを幸せにしたい

これからシオンとどんな暮らしを送りたいか。

答えは一つです。

シオンがこの家の子になって良かったなと思うよう、幸せにしたい。

それだけです。

保護主さんへの感謝

シオンを保護してくださった保護主さんには、本当に感謝しています。

あの日、SNSでシオンの写真を見なければ。

あの日、思い切って保護主さんに連絡しなければ。

今のこの幸せな日々はありませんでした。


これから保護猫を迎える方へ:最後のメッセージ

いいことばかりではない、でも

正直に言います。

猫との暮らしは、いいことばかりではありません。それはペットショップでお迎えしても、保護猫れも変わりません。

  • 噛み癖がある子もいます
  • 人慣れしていない子もいます
  • 甘えてくれない子もいます
  • 生まれつきからだが弱い子もいます
  • もちろん賢い子、甘えるのが上手な子もいます

でも、だからこそ。

保護主さんは猫の性格を把握している

保護主さんは、それぞれの猫ちゃんの性格をしっかり把握しています。

「この子は人懐っこい」 「この子は慎重」 「この子は甘えん坊」

相性を大切にするなら、ペットショップより保護猫の方が、実は確実かもしれません。

  • 性格とは別に。初めて猫をお迎えするのであれば、人慣れしている成猫をオススメします。人慣れしている成猫は、初めて猫と暮らす人へぴったりだと思います。成猫であれば、極端にこちらの生活スタイルを変えずに済む子もそれなりにいます。※実家の子は子猫からでしたが、こちらが大きく生活スタイルを変更しなくてもいいくらいにおとなしい子でした。
  • 子猫をお迎えしたいのであれば、人間の体力があるうちをオススメします。仕事を退職した後に、老後に…となると人間の体力が子猫の体力に負けます。とくに一人暮らしの場合に子猫を老後にというのは、働き盛りのタイミングよりもさらにお迎え条件が厳しくなります。
  • もし初めて猫をお迎えするけど、今の生活スタイルを変更するのは難しい、でも猫をお迎えする環境は整えられる、整っている。ということであれば成猫の保護猫を是非検討してみてください。

費用はかかる、でも

お金がかかることも事実です。

でも、それはペットショップでお迎えしても変わりません

猫の幸せを考えれば、当然の費用です。

この記事が判断材料になれば

「どのくらい費用がかかるのかわからず、お迎えにためらいがある方」の一押しに。

「無責任にお迎えしたくない」という方の判断材料に。

そんな想いで、今回いろいろと費用について公開させていただきました。

もちろん、物価やお住まいの地域によって変わってきますが、あくまで1例としての判断材料にはなったのではないかと思います。

そして、工夫次第で節約できることもお伝えできたと思います。

初期費用に関しては保護猫でも、ペットショップでも、ブリーダーさんからお迎えしても必要になるものを最低限網羅出来ていると思います。


※ペットショップに関しては、猫のお迎えと併せて保険加入が条件だったりしてその中にオプションでゲージやペットカメラが付属するケースもあるようです。
※私がお迎えした保護主さんは特に指定がなかったのですが、保護先によってはアフィリエイト収入のためこちらのリンクから、ゲージもしくは脱走防止扉購入必須などが条件の場合もありますので、そちらはお迎えする保護先の条件をご確認お願いいたします。

一人でも、1匹でも幸せが増えますように

一人でも、1匹でも、幸せな飼い主さんと保護猫が増えることを祈っています。

保護猫をお迎えする時、不安なことがたくさんあると思います。

  • 「どんな準備が必要?」
  • 「どんな子が合うかな?」

そんな疑問を、少しでも減らせるように。

春紡では、**保護猫のお迎え初心者ガイド**をご用意しています。

お迎えから日々のお世話まで。実体験をもとにした情報が、これから保護猫を迎える方の参考になれば嬉しいです。


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おわりに:シオンへ

シオン。

君が我が家に来てから、3ヶ月半が経ちました。

最初は片手で抱っこできた小さな子猫が、今ではずっしり重くて。

いたずらもするし、噛むこともあるけど。

それでも、シオンがいない暮らしなんて、もう考えられません。

これからも、ずっと一緒にいようね。

君が幸せに、健康に、長生きできるように。

私ができることを、精一杯していきます。

ありがとう、シオン。

シオンに出会えて、本当に良かった。


💬 読者の皆さまへ:ありがとうございました

「シオンのお迎え物語」シリーズを最後までお読みいただき、本当にありがとうございました。

保護猫を迎えた方へ:

あなたの体験も、ぜひ教えてください。

困ったこと、嬉しかったこと、どんなことでも。

これから保護猫を迎える方へ:

不安なことがあれば、コメント欄やお問い合わせから、お気軽にどうぞ。

保護猫に興味がある方へ:

少しでも「迎えてみたいな」と思ったら、ぜひ保護団体、譲渡会を覗いてみてください。

いきなり対面や会うのは抵抗があるなという場合はSNSで”保護猫”と検索するだけでも。

運命の子との出会いが、待っているかもしれません。SNSでしたら、保護猫をお迎えしている先輩飼い主さんと猫のエピソードを見ることも可能です。


シリーズ記事(全8話):


今後の記事について:

「シオンのお迎え物語」シリーズは今回で完結ですが、シオンとの日常や成長記録は、これからも春紡ブログで続けていきます。

ぜひ、これからもお付き合いください。

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