ペーパードライバーの私は、シオンをお迎えするために公共交通機関で2時間の旅に出ました。
不安もありましたが、事前の準備とちょっとした工夫で意外とスムーズに。
お迎え当日のリアルな体験をお届けします。
はじめに:お迎え当日の準備
おはようございます、春紡です。
前回の第1話では、シオンとの運命的な出会いについてお話ししました。
今回は、お迎え当日の2時間の長旅と、家に到着してからの衝撃エピソードをお届けします。
「公共交通機関で猫を連れて帰るって大変じゃない?」と思われるかもしれませんが、実は意外と大丈夫でした。その理由と、実際の様子を詳しくお伝えします。
レンタカーか?公共交通機関か?悩んだ末の決断
最初に考えたのはレンタカー
保護主さんのお宅は、電車を乗り継いで約2時間の距離。
「猫を連れて帰るなら、レンタカーの方が楽かな?」
最初はそう考えていました。
ペーパードライバーの不安
でも、正直に言うと…私も同居人もペーパードライバーなんです。
免許は持っているものの、実家を出てから関東圏で運転したことは一度もありません。
なんなら私は免許はとったものの周りから、いいか?ぜったいに運転をするなよ?と言われ、自分でも人様に迷惑をかける予感しかないという感じでしたので、身分証明書代わりにとったに過ぎないものです。
考えれば考えるほど、不安が募りました。
- 慣れない道での運転
- シオンを乗せているというプレッシャー
- もし事故を起こしてしまったら…
- 渋滞してたりしたらかえって時間がかかってしまうのでは?
「シオンの負担を考えたらレンタカーの方がいいのかもしれない。でも、運転に不慣れな私が運転する方が、かえって危険なのでは?」
決断:公共交通機関で行く
悩んだ末、公共交通機関で迎えに行くことに決めました。
理由は:
- 自分の運転技術に自信がない
- 事故のリスクを避けたい
- 電車なら時間が読める
※幸いにも保護主さんと家までの経路も複数あり遅延事故にも対応が出来る - 経路次第で特急や新幹線で指定席をつかえ時間短縮も出来る
- 万が一シオンが鳴いても、短時間で済む(乗り換えがあるため)
「慣れない運転でシオンを危険にさらすより、公共交通機関の方が安全」
そう判断したんです。
お迎え当日の準備:もしもに備えて

鳴き声対策を万全に
保護主さんのシェルターでのシオンは、とにかく元気いっぱい。キャリーに入れられた後も、元気に「ニャー!ニャー!」と鳴いていました。
「電車の中でずっと鳴き続けたらどうしよう…」
そんな不安があったので、念入りに準備しました。
持っていったもの:
- 大きめのバスタオル:キャリーの目隠し用
- 私の大きめのパーカー:キャリー全体を覆えるサイズ
- ウェットティッシュ:万が一の粗相に備えて
- ビニール袋:同じく万が一に備えて
キャリーバッグの選び方:用途に合わせて2種類
今回の長旅で使用したのは、リッチェル キャンピングキャリー ファイン ダブルドア Sサイズのハードタイプです。

長旅にはハードタイプ
ハードタイプを選んだ理由:
長旅になるので、軽いソフトキャリーも検討しました。でも、最終的にハードタイプに決めた理由があります。
- 潰されるリスク回避:電車で他の乗客にぶつかられたり、荷物で圧迫されても中の空間を守れる
- 安定感:置いた時にしっかり安定する
- 災害時にも使える:普段からハウスとして慣らしておけば、いざという時も安心
- 天面ドアが便利:上から入れられるので、猫が嫌がりにくい
- スモークドア:ポリカーボネート製のスモークドアで、シオンが落ち着いて過ごせる
確かに重さは1.7kgあって、軽くはありません。でも、シオンの安全を最優先に考えたら、多少重くてもしっかりしたハードタイプが正解でした。
選んだポイント:
- 上から入れられる天面ドア
- スモークドアで程よく目隠し
- 両手で持てるワイドハンドル(女性でも安定して持てる)
- 日本製で品質が安心
- 体重8kg以下まで使える(長く使える)
リッチェル キャンピングキャリー ファイン ダブルドア S
意外とシオンは気に入っているようで、何かあったときのためにとたまに出してくると入って遊んでいます。
軽さ vs 安全性の葛藤
長旅だからこそ、軽いキャリーの方が楽かもと悩みました。でも、「もし電車で誰かにぶつかられたら?」「混雑した車内で圧迫されたら?」と考えた時、やはりハードタイプの安心感には代えられませんでした。実際、新幹線の網棚に上げることも考えましたが、膝の上に置いて様子を見られる方が安心だったので、重さは気になりませんでした。
※お迎えには同居人も同伴してくれたので、重いときは交代でもってもらったり、新幹線で隣に他の人が座ることもなかったので、その点もよかったです。
近場の病院には軽いソフトキャリー

現在は、用途に合わせて前向き斜めがけのソフトキャリーも併用しています。
病院まで歩いて行く時など、近場のお出かけにはこちらが便利です。
ソフトキャリーを選んだ理由:
- シオンの様子が常に見える:前向き抱っこなので、表情や状態をすぐ確認できる
- 両手が空く:斜めがけで安定して持てる
- 軽い:徒歩での移動には軽さが正義
- 安全面を考慮:リュックタイプも検討したが、後ろから悪意を持って何かされても気づけない可能性があって怖い
※雨が降っている日などはバスやタクシーを利用して病院に行くので、リュックタイプでは乗り降りの際に時間がかかったりするのも大きかったです。
このタイプの注意点:
- 斜めがけの紐は1本で繋がっているので、外す時は頭を通す必要がある
- 緊急時にサッと外せないので、長時間の電車移動には不向き
- あくまで徒歩や短時間の移動用
前向き抱っこペットキャリーバッグ
近場の病院や散歩に便利。シオンの様子を見ながら移動できます
キャリー選びのまとめ
長旅・車移動 → ハードタイプ
- 安全性重視
- 安定感がある
- 災害時にも使える
徒歩・近場 → ソフトキャリー(前向き抱っこ)
- 軽さ重視
- 様子が見える安心感
- 両手が空く
用途に合わせて使い分けることで、シオンにも私にも快適な移動ができています。
災害時はハードタイプで避難をと思っていましたが、最近折りたたみできる小さなゲージがあることを知りました。そちらがあれば、斜めがけソフトキャリーでの避難の方が両手が空くこと、避難用品を背中にリュックでも持てることを考えて、折りたたみ式のゲージの購入を検討しています。
猫をつれての避難についても、いつか記載させて頂きます。
2時間の長旅:特急・新幹線・タクシーを乗り継いで
出発:保護主さんのシェルターから駅まで
保護主さんに見送られ、シオンをキャリーに入れていざ出発。
キャリーに入れられた直後のシオンは、やはり元気に鳴いていました。
「やっぱり鳴くよね…大丈夫かな」
そう思いながら、まずは最寄り駅を目指しました。
衝撃の展開:駅に着いた途端、静かに
ところが。
駅に到着した途端、シオンがピタッと鳴き止んだんです。
それまで「ニャー!ニャー!」と元気よく鳴いていたのに、急に静かになって、キャリーの中からきょろきょろとあたりを伺い始めました。
「え?どうしたの?」
最初は驚きましたが、よく見ると、シオンは周りの音や雰囲気を観察しているようでした。
※移動中は私も緊張していて写真を撮る余裕がありませんでした。同じような状況の方も多いのではないでしょうか。
特急電車の中:静かに過ごすシオン
特急電車に乗り込んでからも、シオンは驚くほど静かでした。
念のため持ってきたバスタオルでキャリーを覆いましたが、鳴き声はほとんどなし。
時々揺れにびっくりして小さく「ニャ…」と鳴く程度で、周りの乗客に気づかれることもありませんでした。
「こんなに静かにしてくれるなんて…」
拍子抜けするほど、スムーズな移動でした。
新幹線:「うちの子ですよ!」という幸せ
新幹線に乗り換える時、乗降口で何人かの方がキャリーに気づきました。
「あ、子猫ちゃん!」 「かわいい〜!」 「小さい~」
そんな声が聞こえてきます。
その瞬間、私の中で不思議な感情が湧き上がりました。
「うちの子ですよ!かわいいでしょ!」
まだお迎えの段階で、正式に家族になる前なのに。 もう完全に「うちの子」という気持ちになっていたんです。

今回新幹線乗り換えを東京駅で行いました。普段から東京駅広くてこわい・・・と思って生きているので、改札の中で迷子になったあげく、事前にJRえきねっとで予約していた切符が実はICカードで使えないと知り、長蛇の列の改札内のみどりの窓口に並ぶ羽目になり・・・おとなしく改札で切符買えばよかったなと反省した次第です。
ネットは便利ですが、何でもネットで出来るのもよくないのだなと。※とはいえエリア毎にこのシステムで買った切符はICカードで乗車不可とかはわりとバグでは?と思わないでもなく。
皆さんも事前準備で特急切符買われる場合は、窓口で確認されることをオススメします!改札内対応最近はインバウンドの影響かどこの駅もだいたい混雑しているので・・・
タクシー:家までもう少し
新幹線を降りて、最後はタクシーで家まで。乗車前に「猫をつれているんですがいいですか?」と確認しました。
運転手さんも快諾してくださり「猫ちゃん?小さいですね~」と笑顔で話しかけてくれました。
ここで、シオン本領発揮です。人間が大好きなシオン。話しかけられたのがわかったのか、私たちのひと安心が伝わったのか「にゃーん!にゃーん!」元気に鳴き始めました笑
「さっきまでお利口さんだったのに~、もうすぐ家に着くよ」
そうシオンに声をかけながら、でも車内は笑いに包まれホッとしました。
※今回タクシーが常に10台以上待機している駅だったので、特に予約もしませんでしたが、駅が小さくタクシーがいない、少ない駅であれば猫が乗っても大丈夫なタクシーの事前予約が安心だと思います。
病院でタクシーを利用する際にはアプリなどでコメントで猫が乗りますので、大丈夫な運転手の方でお願いします。と記載して予約しています。
アレルギーなどもありますし、動物を乗せたくない運転手さんもいらっしゃいますので。
家に到着:ケージに入れて探索タイム
到着後の流れ
家に着いて、まずはシオンを事前に準備しておいたケージに入れました。
保護猫ブログや体験談で調べた通り、いきなり家中を自由にするのではなく、まずは安全な場所で落ち着いてもらうことが大切。
ケージの中には:
- トイレ
- 水
- フード
- 柔らかいタオル(保護主さんのところで使っていたものももらったので一緒にゲージに入れました)
を用意しておきました。
シオンの様子:警戒するかと思いきや…
「最初は警戒して隠れるかもしれない」
そう覚悟していましたが、シオンの反応は予想外でした。
キャリーから出た途端、ケージの中をきょろきょろと見回し始めたんです。
トイレのニオイを嗅いで、水を少し飲んで、ベッドを確認して…
まるで「ここが僕の新しい家かぁ」と確認しているような様子でした。

30分後:ケージの扉を開けてみた
「少し落ち着いたかな?」
そう思い、ケージの扉を開けてみました。
シオンはゆっくりと外に出て、リビングを探索し始めました。
- テーブルの下を覗いて
- カーテンの裏を確認して
- テレビ台の隙間をチェックして
警戒している様子はあるものの、怯えている感じはありません。
保護主さんが「シェルターではケージの外であまり遊べなかった」と言っていたことを思い出しました。
広い空間が嬉しいのかもしれない。
衝撃のへそ天事件:初日から全開モード

夕ご飯タイム
探索が一段落したところで、シオンに夕ご飯をあげることにしました。
保護主さんから聞いていた通りのフードを、ケージの中の食器に入れます。
「食べてくれるかな?」
少し心配していましたが、その心配は杞憂でした。
すごい勢いで完食
シオンは食器に顔を突っ込んで、ものすごい勢いでご飯を食べ始めました。
「お腹空いてたんだね」
あっという間に完食。
そして、まさかの…
ご飯を食べ終わったシオンは、そのままゲージの中で移動して…
ゴロン。
仰向けになって、お腹を丸出しにしたんです。
へそ天。
しかも、そのまま目を閉じて、寝始めました。
「え???」
私は思わず声が出ました。
初日からこんなにリラックス?
保護猫ブログや体験談を読んでいて、「最初は警戒して隠れる」「慣れるまで数日〜数週間かかる」という情報をたくさん見ていました。
でも、シオンは初日から、しかもお迎えして数時間で、お腹を見せて寝る。
へそ天は、猫が完全にリラックスしている証拠。
「この子、本当に警戒心ないのかな…?」
驚きと同時に、「この家を安全だと思ってくれたんだ」という安堵と喜びが込み上げてきました。

お迎え初日を振り返って
公共交通機関での移動は「意外と大丈夫」
結論から言うと、公共交通機関でのお迎えは、思ったより大変ではありませんでした。
もちろん、猫の性格にもよると思います。シオンは比較的順応性が高い子だったので、スムーズだったのかもしれません。
でも、私のようにペーパードライバーで運転に自信がない方にとっては、無理に車で移動するよりも、安全な選択肢だと思います。
大切なのは「事前準備」
公共交通機関で移動する場合の成功ポイント:
- キャリーバッグの選び方(しっかりしたもの、通気性の良いもの)
- 目隠しの準備(バスタオル、パーカーなど)
- 万が一の備え(ウェットティッシュ、ビニール袋、ペットシーツなどもあるとより安心)
- 時間に余裕を持つ(焦らない)
- ICカードに十分な金額のチャージ、特急券など事前に購入
移動ストレス軽減グッズ
今回は使いませんでしたが、猫の移動ストレスを軽減するグッズもあります。
フェリウェイスプレー:猫のフェロモンで安心感を与える
次に長距離移動する機会や災害時になにかあれば、使ってみたいと思っています。
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次回予告:実録!保護猫お迎えの初期費用
次回、**第3話「実録!保護猫お迎えの初期費用|予算3万円で揃えた必需品リスト」**では:
- 実際にかかった費用の詳細(ワクチン、ケージ、フードなど)
- 「これは買ってよかった」リスト
- 「これは不要だった」リスト
- 安く抑えるコツ(100均活用など)
- 保護猫支援プログラムのご案内
をお届けします。お楽しみに!
💬 読者の皆さまへ:あなたの体験も教えてください
お迎え時の移動について:
- 車派?公共交通機関派?
- 移動中のエピソードがあれば教えてください
- 「こうすればよかった」と思うことはありますか?
お迎え初日のエピソード:
- 最初はどんな様子でしたか?
- 印象的だった出来事は?
- すぐに慣れた派?時間がかかった派?
コメント欄で、ぜひ教えてください!
シリーズ記事:
- 第1話:運命の出会い
- 第2話:2時間の長旅とお迎え当日(この記事)
- 第3話:実録!初期費用(近日公開)
- 第4話:お迎え翌日の緊急事態(近日公開)
- 第5話:警戒ゼロの子猫(近日公開)
- 第6話:成長記録(近日公開)
- 第7話:去勢手術(近日公開)
- 第8話:噛み癖との戦いと保護猫と暮らして(近日公開)
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